グループ全体で約1,600店舗(※)を展開するアンドエスティHDでは、スタッフどうしが協力し合いながらお客さまへファッションの楽しさを届けています。その際に欠かせないのが、店舗ごとのチームワーク。店長はどのような想いでチームやお客さまとの信頼関係を深めているのでしょうか。
本記事では2025年に開催されたSSC(※)でベストオブプラチナに輝いたレイジブルー名古屋パルコ店の店長 伊井裕郁さんが、茨城県水戸市をはじめとした茨城県内18市町村をホームタウンに活動するプロサッカークラブ「水戸ホーリーホック」(以下、ホーリーホック)の練習場であるアツマーレを訪問。キャプテンの飯田貴敬選手と共に、ファッションとスポーツ、それぞれの目線で考えるチームビルディングやリーダーとして心がけていることなどを語っていただきました。
※2026年7月時点、国内外含む
※SSC(サービス・スキル・サーティフィケーション)とは…アンドエスティHDグループ約14,000人のショップスタッフの接客技術を認定する制度のこと
キャプテンとして、店長として。
それぞれに意識していること。
伊井:よろしくお願いします!レイジブルーというブランドで店長を務める伊井と申します。実は飯田選手とは同学年で、誕生日も1日違いです!
飯田選手:本当ですか!それは緊張せず話せそうです。僕は茨城県水戸市を中心に活動するホーリーホックでキャプテンを務める飯田です。
伊井:僕も幼いころからサッカーをしてきたので、Jリーグで活躍する飯田選手とお話し出来るのをとても楽しみにしていました。今日はぜひ、チームをまとめる上で意識していることなどを話せればと思います!飯田選手はキャプテンに就任されてから、意識の変化などありましたか?
飯田選手:以前よりも「先頭に立たなきゃ」と意識するようにはなりましたが、大きくは何も変わっていないですね。というのも、チームの調子が良いときってキャプテンが特別な何かをしなくても自然と良い方向へ進んでいくんですよ。キャプテンらしい振る舞いが求められるのは、チームの調子が悪いとき。ネガティブな要素を受け入れ、どうすれば良い方向へと持っていけるかを考え、必要な行動を起こすのが僕の務めなのかなと。
伊井:ああ、わかります。先頭に立つのは確かに大切ですが、僕が理想とするリーダー像は「いいサイクルを生み出す人」。店長が模範的な姿を見せていれば、特に何かを言わなくてもスタッフは自然と成長してくれるんですよね。この対談のきっかけとなったSSCへの参加も、僕が積極的に参加する姿を見せられれば、スタッフの意欲も高まるんじゃないかという想いがありました。あとは、褒めることも意識しています。誰かが見たら些細な行動かもしれないけれど、その人にとっては大きな勇気が必要な行動だったかもしれない。そういうところにちゃんと気付いて、本人に伝えられるリーダーでありたいと考えています。
飯田選手:褒めるの、いいですね。僕はキャプテンに就任する前、本調子が出ていないメンバーに何か声をかけようと思っても「いや、オレの立場で何か言うのもおかしいよな」と悩むシーンもありました。でも今は、気づいたことがあればすぐにすくい上げて、「大丈夫だよ!」「お前ならできるよ!」などと声をかけるようにしています。それがチームの底上げにつながってくれたら嬉しいです。
ファッションの可能性をすべての人へ。
想像を超えた接客を。
伊井:僕はいつも店舗のスタッフと「お客さまの想像を超えたご提案をしよう」と話しています。お店に来る方の多くは、「○○に行くから新しい服を買おう」「好きな人と会うから似合う服が欲しい」など、ファッションを楽しもうとしているはず。僕たち販売員の役割は、その想いを察して、汲み取って、実現すること。例えば、「初デートに着て行く黒系統の服が欲しいです」と話すお客さまがいた場合、その通りのイメージを提案できたら喜んでいただけると思います。でも、僕たちはそこにプラスして、「こんな小物があれば合わせやすいですよ」「この髪型にすると、もっとお似合いになりますよ」と、その方が想像していなかったところまでご提案して、感動を届けたいんです。その格好でデートに行って、相手から「いいね!」と好評価をもらえたら最高じゃないですか。
飯田選手:そんな提案されたらファンになっちゃいますね。そういえば僕、以前はデニムを一着も持っていなかったんです。サッカー選手はお尻の筋肉が大きくてふくらはぎが細い体型の人が多く、ちょうどいいサイズが見つからなくてずっと避けていました。でもあるブランドの展示会に行ったとき、担当の人から「このデニム似合うから履いてみなよ」と言われたんです。「イヤ、絶対に似合わないです」とか言いながら試着してみたら「あれ、結構いいな」って(笑)。
伊井:似合ってたんですね!
飯田選手:自分に合うデニムがあると知れて、そこからデニムを何本か買いました。あのとき提案してくれたからファッションの幅が広がったし、先入観も取っ払えた。とても感謝しています。
伊井:めちゃくちゃ素敵な体験ですね。販売員は生地や繊維の特徴まで把握しているからこそ、「この体型の方には、ストレッチがよく効くこの商品が似合うだろう」など、着た姿を具体的にイメージして提案しています。イメージ通りハマった瞬間はすごく嬉しいし、ファッションを楽しむきっかけを届けられるのがとにかく楽しいんです!その担当の方も絶対に嬉しかったと思います。
誰かの人生を変えるかもしれない。
その意識が、パフォーマンスになる。
飯田選手:僕たちは、応援してくれるファンのみなさまのために勝つのはもちろんですが、イベントなどでの振る舞いも気をつけています。例えば、定期的に参加しているサッカースクール。選手にとっては慣れたイベントでも、子どもたちにとっては人生で一度きりの機会かもしれない。そう考えると、きちんと向き合いたいと思うんです。
伊井:とても素敵な心がけですね。
飯田選手:僕も小学生の頃、プロのサッカー選手に「キミ、サッカーうまいね。頑張りなよ!」と言われたのを今も鮮明に覚えているんです。彼はもう覚えていないでしょうけどね。でも、その一言があったからプロを目指せた。だからこそ、「この子の人生を変えるかもしれない」という意識は常に持っています。試合も同じですね。もし、人生で初めて観たサッカーの試合が「イマイチだったな」で終わってしまうと、その人はきっともう二度とサッカーの試合を観ないはず。でも、「めちゃくちゃ面白かった!」の気持ちで帰ってくれれば、また別の人を連れて観に来てくれて…とファンが増えていくと思うんです。
伊井:僕もサポーターをやっていると選手と共に戦っている気持ちになるし、チームや選手のスタイルがハマったパフォーマンスが観られると、すごく気持ちがいい!どの試合でも、たくさんの感動をもらっています。
いいチームワークに言葉はいらない。
同じ想いを抱いて、ゴールへ。
伊井:飯田選手と話していると、お互いのフィールドは違っても、ファンの方やお客さま、チームのメンバーと接する際の本質はとても近いと感じます。
飯田選手:本当にそうですね。伊井さんは、チームをより良くするために心がけていることはありますか?
伊井:チームで達成すべき目標や、個々の役割を明確にするのが大事だと考えています。店舗の運営もサッカーと同じチーム戦。毎日の目標があり、達成するためにどう戦略を立てていくか、スタッフに任せるポジションなど細かく考える必要があります。ゴールが明確じゃないとスタッフは何を取り組むべきかわからなくなるし、行動も曖昧になる。店長である僕が目指すべきポイントをしっかりと理解して、スタッフが全力を出せるよう共有することを心がけています。導いてあげるときもあれば、下から支えるときもあって…そうした振る舞いが、いいチームプレイをつくる秘訣かなと思います。
飯田選手:僕は、チームプレイがうまくいっているときは声かけって必要ないと思うんですよ。
伊井:わかる気がします。
飯田選手:サッカーの場合、仲間からどうパスが来るかが、もうメッセージなんです。「この位置にパスが来るなら次はこう動けということか」って、たった数センチの差でも相手の想いが全部伝わってくる。11人全員が同じイメージを描いてパスを出し続けていたら、言葉は必要ないんですよね。実際、キレイにゴールが決まったときほど話さないですし、パスがくずれてしまったときほど会話量が多いと感じます。
伊井:まさにスポーツ漫画のような展開!
飯田選手:1年に1回あるかないかですけどね。でも、その瞬間を求めて僕たちは毎日練習しているんだと思います。全試合でそれができれば、世界トップレベルのチームになれるでしょうね。
伊井:その感覚、店舗の運営でもあります。営業中は試着室担当、レジ担当と、それぞれポジションを決めて接客していますが、スタッフとふと目が合った瞬間に「あ、試着室で今サポートを求めているな」とかがわかるんですよ。
飯田選手:目、合いますよね!
伊井:目でわかり合えます!喋らなくてもコミュニケーションがうまく取れる日は、確かに売上げもいいです。あと、お客さまとも同じ現象が起こせると考えています。僕たちは、お客さまが声を発する前から何を求めているかを読み取れる状態を目指しているんです。その人がデザイン、シルエット、サイズ、タグのどこに注目しているのかを事前に見極める。「きっとこのお客さまはサイズが気になっているんだな」となれば、「サイズをお探しですか?」などと聞く前に、別サイズの商品を持って話しかけてみるとか。
飯田選手:それやられたら「なんでわかったんだろう!?」って驚きつつ、絶対に買いますね。
伊井:僕たちはその現象をエスパーと呼んでいます(笑)。今度、飯田選手に似合いそうなスタイリングもご提案しますよ!
飯田選手:ぜひやってほしいです。じゃあ僕は、今からここ「アツマーレ」をご案内しますね。
伊井:いいんですか!ありがとうございます!
ロケ地:城里町七会町民センター アツマーレ(水戸ホーリーホック 練習場)
■水戸ホーリーホック
茨城県の 水戸市 日立市 石岡市 ひたちなか市 笠間市 那珂市 筑西市 桜川市 小美玉市 常陸太田市 北茨城市 常陸大宮市 高萩市 茨城町 城里町 大洗町 大子町 東海村をホームタウンとするプロサッカークラブ。マスコットキャラクターは龍の男の子ホーリーくん。アンドエスティHDでは、創業の地である水戸市との繋がりから2019年よりチームの支援を開始しています。
■飯田 貴敬(いいだ たかひろ)
水戸ホーリーホック所属のサッカー選手。1994年8月31日生まれ。茨城県筑西市出身。身長180cm。
2026/27シーズンシーズンに向けて飯田選手よりメッセージ
これまでの経験を生かして、しっかりと上位に食い込んでいけるよう活躍し、水戸の地にもっとサッカーの文化を根付かせていきたいです。自分たちだけではなく、地元のみなさまや応援してくださるすべてのみなさまの想いを胸に、より大きなゴールを目指して戦い抜きます。
■SSCとは
SSC(Service Skill Certification)とは、アンドエスティHDグループ約14,000人のショップスタッフの接客技術を認定する制度。接客ロールプレイングなどの審査を通じて、アンドエスティHDの接客No.1を決定します。本記事にご登場いただいた伊井裕郁さんは、2025年度に接客No.1である「ベストオブプラチナ」を受賞されました。