アンドエスティHDにまつわる物流の全業務を担う株式会社アンドエスティ・ロジスティクス。お客さまに商品を届ける上で欠かせない物流部門ですが、「物流センターはどんな役目を担っているのか?」「どんな人が働いているのか?」はまだあまり知られていません。そこで、代表取締役社長の大塚 健志さんにインタビュー!企業の取り組みや社風について、社長目線で語っていただきました。
お店やECサイトで販売されている、
すべての商品が集まる拠点を運営。
2025年3月に、アンドエスティ・ロジスティクス(以下、ASTL)の代表取締役社長に就任した大塚です。新卒では海外にも拠点を展開する日本の書店チェーンに入社し、国内外の本屋の店頭で接客や在庫管理をしていました。その後、転職して外資系EC企業などで約15年間物流業務に携わり、2022年にアダストリア(現アンドエスティHD)のロジスティクス本部に入社。2025年3月からアダストリア・ロジスティクス (現 ASTL)の代表を兼務しています。
ASTLは、アンドエスティHDに関わるすべての物流を担う会社です。グループ内の各ブランドの商品は、生産部やお取引先さまから東西6拠点の物流センターへ納品され、検品・保管されます。その後、販売計画に則って全国各地の店舗へと出荷され、店頭に商品が並びます。またシーズンが終わると店舗から再び物流センターに在庫が戻ってくるので、その管理も担っています。この入荷・保管・出荷の商品の流れを把握し、ミスなく、スケジュール通りに、より効率的にモノを動かすのがASTLの主な役目です。公式WEBストア「and ST」でお客さまが購入した商品もすべてASTLの物流センターから出荷されています。
また、メーカーや小売業の多くが物流機能を外部の物流会社に委託する中、アンドエスティHDは自社でASTLという物流機能を持っていることも特徴です。ASTLがグループ全体の物流事情を把握し、バリューチェーン (商品の企画・製造・物流・販売までの一連の流れ)をグループ内でコントロールできる体制を取っています。グループや部署がそれぞれ個別に物流方針を決めてしまうと、部署視点ではメリットに働くことも、全体で見れば最適化できていないという事態も起こり得ます。アンドエスティHDでは各部署や企業間のコミュニケーションが円滑で、グループ全体のバリューチェーンの最適化を目指す力が高まってきています。
ロボットやAIを活用して効率UP。
物流の進化がグループの成長にも。
グループが大きな成長を目指す中で、ASTLもその成長を支える物流のキャパシティを準備していく必要があります。一方で労働人口減少や資源高騰など、物流を取り巻く環境には逆風が吹き荒れています。その中でASTLは物流センターの再編や自動化に積極的に取り組むことで、中長期的な価値を生み出すことを目指しています。最近では、配送コストや災害リスクを考慮して神戸市に関西2拠点目となる西宮北物流センターを新設しました。また常総物流センターでは100台を超えるロボットを導入して商品の保管や仕分け作業などをロボットが担うことで、作業効率を60%近くアップさせるなど、作業の自動化を進めています。こうした最新技術の導入によって、キャパシティの向上を実現するだけでなく、人が重たい荷物を運ぶ頻度や広い現場を歩き回る距離が大きく下がるなど、現場で働く従業員の負担軽減や安全の確保にもつながっています。
そして、これはまだ改善を繰り返しながら試行錯誤の段階ではありますが、DX部門と協力しながら、AIを活用した入出荷の予測にも取り組んでいます。もし実現すれば物流センターの業務効率もますます上がり、店舗での欠品がなくなり、お客さまが欲しいときに、欲しい商品を手に取ることが売り場につながるなど、いろんな人や場所にメリットが生まれるはず。ひとつの変化によって物流だけでなく、バリューチェーン全体への相乗効果を実感できるのは、うちならではですし、それを実行できるのは楽しいですね。
「働きやすい」を何より大事に。
現場を支えてくれる従業員に感謝を込めて。
物流センターで働く人は9割以上が女性です。ファッションが好きでこの仕事に興味を持ってくれた方、お子さんが保育園や学校に行っている間に働く方や副業として週末だけ働く方など、いろんな人が活躍しています。平均勤続年数も長く、中には勤続20年以上という方も。私の社会人歴よりもずっと長くアンドエスティHDグループの歴史を見守ってきてくれた従業員がいると思うと、とても頼りになります。
作業の効率ということも大事な指標のひとつですが、いつも頑張ってくれているみなさんが、安心して働ける職場環境を目指すのも私の責任のひとつです。怪我や事故が起きないよう予防策を徹底するのはもちろん、毎年の従業員満足度調査の結果から「現場で働く人が何を望んでいるか」を知り、それをもとにした改善にも努めています。従業員のお子さんたちに職場に招待して、現場見学やイベントを楽しんでもらうファミリーデーを開催して、「働くことを家族にも応援してもらえる職場」も目指しています。
物流はチャンスにあふれた世界。
進化しながら、グループの未来を支えていく。
物流は人が集まりにくい業界だと言われています。事実、若い人たちに魅力が伝わっていないと感じる場面も多いです。でも、今後どれだけデジタル化が進んでも「ものを売る・買う」という行為が行われる以上、物流は絶対になくならない存在。そういう意味では、チャンスにあふれた業界だと私は感じています。それから、毎日大量の商品が物流センターに届き、また店舗やお客さまの元へ送られている様子を見るのはすごくワクワクするんですよ。年々、扱う荷物が増えていく様子を見ていると、それだけで自分の働く企業の成長も実感できると思います。
物流の世界は、消費者の方にはなかなか気づかれにくい存在です。でも実は、店舗に商品がたくさん並んでいるのにも、アンドエスティで注文した商品が数日で手元に届くのにも、その裏方にASTLで働く人たちがいる。この記事を通じてそのことを知ってもらえたら嬉しいです。
■株式会社アンドエスティ・ロジスティクスについて
株式会社アンドエスティ・ロジスティクスは、アンドエスティHDグループの物流業務を担う会社です。グループ全体の商品流通を一括管理し、国内7つの物流拠点から、全国約1,500のグループブランド店舗、および自社ECモール and ST(アンドエスティ)の商品をお買い上げのお客さまのもとへ、スピーディかつタイムリーな在庫管理・流通加工・配送を行っています。
<本部所在地> 〒311-3108 茨城県東茨城郡茨城町中央工業団地1-15
<物流拠点> 茨城県:茨城西物流センター、EC物流センター、常総物流センター、群馬県:藤岡物流センター、藤岡第2物流センター、兵庫県:神戸物流センター、西宮北物流センター
<URL> http://www.andst-logi.co.jp