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DX戦略

トップメッセージ

アンドエスティHDグル―プのミッションは、「Playfashion!」です。いつの時代も、ファッションを通じてお客さまの生活を豊かに、幸せにすることを使命としています。昨今の社会の変化のスピードは著しく、お客さまの生活様式や購買行動は多様化を続けています。変わりゆくニーズに応え続けるべく、私たちのビジネスモデル自体もまた進化、改革を続けていく必要があります。
私たちは、2030年2月期を最終年度とする中期経営計画のもと、”Play fashion! プラットフォーマー”へのビジネスモデルの変革を目指しています。これまでの枠にとらわれず、事業の在り方や商慣習を根本的に見直し、これまで培ってきた、国内外1,600を超える店舗やマルチブランドの開発・運営から培ったノウハウとファッションを愛するスタッフが築いたand ST会員のお客さまとの濃いつながりの強みを武器に、新しい領域への挑戦するため、事業を全方位から支えるDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略を策定し、当グループらしいデジタル技術の活用を進めてまいります。

代表取締役社長
木村 治

攻めのDX戦略でグループの成長を加速

1.顧客体験を変革

デジタルを活用し、お客さまのLTV(ライフタイムバリュー)の最大化を図り、たくさんの「ワクワク」をお届けします。

①デジタルを通じて店舗とECの融合を加速し、体験価値を広げていくことで、店舗をさらにワクワクして便利で魅力のある場に変革してまいります。


OMO型店舗「アンドエスティストア」ではパーソルなスタイリング提案や2種類の店頭受取サービスも提供しており、顧客体験のさらなる充実と利便性の向上を図っています

<店頭受け取りサービス>
Multi Pick(マルチピック)
 EC在庫と連携し、1店舗で複数ブランドの商品を1度に受取れるサービス
Quick Pick(クイックピック)
 単一ブランドの商品をECで購入した翌日に店頭で受け取ることができる受取りサービス

また、店頭スタッフがお客さまの声を録音し、分析する独自開発アプリ「STAFF VOICE」を活用した商品改善にも取り組んでいます。ECとリアル店舗のさらなる融合により、今後もより楽しい購買体験を提供していきます。

②お客さまに便利にお買い物いただくための機能強化やスタッフボードなどのコンテンツの導入、他社商材の展開、アパレル業界初(※)のトリプルポイントなど、自社EC and ST(アンドエスティ)を“みんなと、もっと。つながる。”プラットフォームへと進化させます。


「スタッフボード」では、4,400名以上のスタッフが毎日スタイリングを投稿。 オフラインとオンラインの両方でお客さまとコミュニケーションが生まれています。



株式会社NTTドコモが提供するポイントサービス「dポイント」と楽天ペイメントが提供する共通ポイントサービスと連携し、業界初(※)のトリプルポイントが実現しました。これにより、当グループの展開する国内約1300店舗とand ST WEBストアにて、ポイントを使用する(使える、貯まる)ことが可能になりました。


※当社調べ(2025年8月)、国内アパレル企業におけるポイントサービス大手2社を含む「3社のポイントの同時付与・使用」


③海外における顧客体験の変化も同時に強化。事業戦略と連動しながら、地域、風土に合わせた「グローカル」な新たな顧客体験を提供しています。


上海では、Wechatミニプログラムを強化し、従来のポイント付与やニュース配信だけではなく、よりオンラインとオフラインを融合したシームレスな購買体験を提供しています。
また、台湾では、andST Taiwanが会員数100万人を突破し、引き続き、OMOやオムニチャネルなどの顧客体験強化を推進しています。

2.働き方の変革

デジタルを活用し、グループ全従業員の業務効率化を図り、笑顔で「ワクワク」働ける環境をつくります。

①当社バリューチェーンの各業務プロセスをデータでシームレスにつなぎ、無駄な入力や確認の作業時間を削減。社内プロセスの最適化を図ります。

バリューチェーンの各業務プロセスをデータでつなぐことで、無駄な入力や確認作業を削減するデジタル化を推進しています。従来は、データが社内の各所に散在し、その把握や活用が困難でしたが、一元化されたデータ基盤の構築により、スタッフがリアルタイムで必要な情報にアクセスできるようになりました。これにより、業務効率の向上だけでなく、社内プロセスの最適化を実現し、業務の質とスピードを高めることが可能となっています。このデジタル活用は、企業全体の働き方改革を促進し、さらに充実した顧客体験の提供にも寄与しています。


②デジタル技術を導入することで、業務を徹底的に効率化し、従業員が本業へ注力できる環境を提供してまいります。


店舗ではお客さまの接客に集中できる環境が整い、本部・物流部門では業務の正確性とスピードが改善され、全社の生産性が向上しました。
・店舗:店舗アプリの強化やAIエージェントの導入、閉店作業の簡素化などを推進。
・本部:返品対応業務や人事部門でのチェック業務など積極的にAIおよびRPA(※)などのデジタル技術を導入。
・物流:EC物流や店舗向けの物流センターの自動化により、最大60%の業務効率化を達成しています。 EC物流やお客様向けの物流センターには最先端のオートメーション設備を導入。

※ RPA・・・ソフトウェアロボットによる業務プロセスの自動化のこと。

③データやAI(人工知能)など先進的な技術を導入し、業務の意思決定プロセスを徹底的に高度化してまいります。


各業務を先進デジタル技術と融合し、データ一元化の管理が実現し、生産性の向上や業務改良につながりました。
また、需要予想AIの導入による在庫の最適化、作業精度向上により、商品の機会損失も改善しました。

DX戦略の組織体制

グループ全社的にDXを推進すべく、取締役直下にDX本部を設置し、DX推進に必要なIT知見やデータ活用に精通した人材を増強・育成し、企業の成長を支えるDXを加速させていきます。
また、社外のDX人材とも連携し、国内外のビジネスパートナーやスタートアップ企業との連携強化を通じて、組織強化に取り組んでまいります


EC拡大とビジネスのデジタル化を推進するため、2026年2月期に70~90名の国内DX人材と、海外エンジニア50~100名の確保を目標としています。


認定事業者

アンドエスティHDは2024年1月、経済産業省が定める「DX認定事業者」に認定されました。